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組織のレジリエンス

2024.02.12

「レジリエンス」という言葉がネット上でも散見されるようになってきました。レジリエンスとは、「回復力」「復元力」「耐久力」といった意味で物理学など科学の世界で使われてきた言葉です。元々はラテン語の「跳ね返る(resilire)」が語源で、16世紀から17世紀ごろから「レジリエンス(resilience)」という言葉が論文上に登場してきました。ちなみに、最初にこの言葉が使われたのは哲学者のフランシス・ベーコンの著作だったそうです。

ビジネスの領域でもレジリエンスが大切であるということが、浸透しつつあります。急激に変化していく社会情勢や事業を取り巻く環境変化が、組織内のレジリエンスを高めざるを得ない状況を招いたとも言えるでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大は、人々の生活や働き方を一変させる出来事でした。海外で起こる戦争は為替の変動を引き起こし、会社の経営には多大なる影響を及ぼして対応に迫られている会社も多いと思います。国内において、新年早々に見舞われた能登半島地震もまた、国や自治体が柔軟に対応し、できるだけ短期間での復興が遂げられるよう、最大限のレジリエンスの発揮が求められています。

組織レジリエンスが高い会社は、様々な変化や困難に適応していく力が備わっています。例えば環境レジリエンス。オフィスであっても生産工場であっても、機能している以上、温室効果ガスの排出は少なからずあるでしょう。全世界的に、その排出量をできる限り削減しようという動きに対して、組織としてどう動くのか。カーボンニュートラルを実現するためにどう取り組むか、あるいはカーボンオフセットを導入するのか。組織として検討し、実践していく力も組織としてのレジリエンスです。また、自然災害やあってはならないけれども起こってしまった人為災害に対し、レジリエンスが高い組織は速やかに対処できます。災害によるダメージを最小限に抑えることができれば、日常生活も早く取り戻せることになります。

ほかにも、IOTを導入している会社ならばサイバーレジリエンスを高めておくことも大切ですね。これから益々の情報化社会になっていくでしょう。会社にとって、不正アクセスや情報漏洩などの被害は事業継続が危ぶまれる可能性も高く、できるだけこうした被害を避ける手当を施しておくことと、「もしも」が起こったときの対処をあらかじめ準備しておくことが肝要です。そして、働く人々の個々のレジリエンスを高めるのも、組織を強くするためには不可欠です(個人の精神的なレジリエンスを高めることについては、期を改めて触れてみたいと思います)。困難な状況をしなやかに乗り越えていく力がないと、会社を動かす資金が滞り、現実的に働く人々の離職につながって人材不足はより深刻な状況に陥ります。組織レジリエンスを高める。その日々の努力は事業の繫栄に如実に結びつくのです。

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